小説

ドワーフ・プラネット(三)

※この物語はフィクションです。実在する場所、人物、団体名などとは一切関係ありません。 ボルト達から礼二の事を聞くようになったのは、それからすぐだった。校舎の喫煙スペースで私はたまたまボルト達と出会った。私は煙草を吸わないけれど、友人たちと立…

ドワーフ・プラネット(二)

※この物語はフィクションです。実在する場所、人物、団体名などとは一切関係ありません。 店内にはジャズ・ピアノの音色が流れていた。茶色いペンキ塗りのテーブルを挟んで私と礼二は向かい合っていた。店のドアから覗く外は街灯のまぶしい夜で、私たちの周…

ドワーフ・プラネット(一)

八王子から橋本まで歩いてきた。約一時間半の距離だ。私にとってそれほど遠くではないけれど、なぜか左足が痛くなった。 橋本に行って痛くなったのは足だけではなかった。これは驚くべきことだ。今日私が橋本に行った事に大層な理由なんてなくて、ただ開放さ…