6/5 黒赤ちゃんレコ発ライブ

 仕事を振り切って行った。どうにか時間には間に合った。
 今回の会場は表参道のFABという場所で、いかにもメジャーな感じのする綺麗なステージだった。記念すべきレコ発ライブはやはりこういう場所でやるんだな、と感慨にふける。


 黒赤ちゃんの新しいCDは初めてのマキシシングルで、タイトルになっている「街は今日もにぎやか」と「風邪引きの恋人」「「大木」の三曲が収録されている。
 今回は素朴で聴きやすい、割とストレートな曲ばかりだ。
「街は今日もにぎやか」は、友人の結婚式を祝うために作られた曲で、「風邪引きの恋人」は風邪を引いた恋人を差し置いて一人で旅行に行ってしまう軽快なラブソング、「大木」は10年ぶりに再会した大木に語りかける叙情的な曲だ。


 黒赤ちゃんの魅力を言葉で語るのは難しい。けれど、ライブに来れば一発で分かるだろう。風変わりだけど馴染みがあるような、どこかで聴いたことがあるようで斬新な、突き放しているようで懐の深い、若いのだけど老練な、そんな音楽だ。
 もちろんまだ(ずっと?)マイナーだけど、聴いてしまうと無しでは済ませられないようなところがある。


 黒赤ちゃんのライブに行くとなぜか元気にさせられる。別に応援ソングや癒しバラードばかりというわけではないし、むしろ根性のひん曲がった曲が多い気がするけど(笑)、なんだか勇気付けられる。
 そんな印象から、小中学校の頃に居たような同級生のことを思い出す。
 ひょうきんで風変わりで、誰にも分け隔てなく接する。クラスで1番とか2番と言われるような人気はなくて、学級委員に立候補するような優等生でもない。スポーツでもそんなに目立たない。だけど、自分の役目はしっかり果たす。
 自ら話し出すことはあまりないけど、話してみると意外に饒舌で明るい。割と物知りで、色んな話題を持っている。だけどそれをひけらかすような事はない。成績は割と良いけれど、トップではない。
 どこか超然としている雰囲気があって、いつも落ち着いている。一見物静かだけど暗さや固さは感じない。クラスの人気者たちから一目置かれていて、ネクラな下層民(僕のことだ(笑))からもアイドル視されていたりする。
 そして、10年後の同窓会では、世界を旅しているという噂を聞いたり、会社を興していたり、何か途方もないことをやっている。
 ライブを聴いていて、黒赤ちゃんはそんなバンドだと思った。


 というわけで、素晴らしいライブでした。黒赤ちゃんメンバーや一緒に聴いていた皆さん、お疲れ様です。凄い音楽をありがとうございました!


CDはこちら

街は今日もにぎやか

街は今日もにぎやか