5月15日だった。 関東の空はちぎれ、地表には雹が血しぶきのように降っていた。 青白い部屋の中で眼を覚ましたばかりの僕は、倦怠感に包まれて半ば起き上がったまま外を眺めた。屋根で踊る白い結晶や、雲の唸り声や、閃光を。 僕はふと富山の海岸のことを思…
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